転倒すると打ちどころが悪い場合、怪我をしてしまいます。地面に身体の部位を強く打ち付けての打撲などが転倒の怪我として多いですが、場合によっては骨折してしまう可能性もあります。転倒による骨折は特に高齢者に起こりやすいとされており、高齢者は外でも屋内でも、転倒しないように行動することを心がけなければなりません。若者に比べて高齢者が転倒で骨折しやすいとされているのは何故でしょうか。
まずは、高齢者が若者に比べて骨密度が低下しているという点が挙げられます。骨密度とは骨の強度の度合いを表す数値です。骨はカルシウムなどミネラル成分がどれだけ含まれているかによって強度が変わり、この骨密度にも影響します。骨密度が高いほどしっかり頑丈な骨のため、転倒しても骨折のリスクは低くなりますが、骨密度が低い場合は骨は脆くなるため骨折しやすくなってしまうのです。この骨密度は加齢に伴い減少傾向にあるため、高齢者は若者よりも転倒による衝撃で骨折しやすくなっています。
この骨密度を高くするには、骨の形成に必要なカルシウムやビタミンDなどのミネラル成分を意識的に摂取すること、そして骨に若干の負荷をかける運動を習慣づけることが良いとされています。ミネラル成分の多い食材を摂取したり、ウォーキングやスクワット、ストレッチなどの軽めの運動を毎日の生活に取り入れてみたりと小さな行動から始めてみると良いでしょう。高齢者は、転倒しても骨折しにくい身体作りが必要です。